
さまざまなCMSを問題なく運用
Drupalを運用することでPostgreSQLユーザーをサポート
ユーザーの規模や事情に合わせた決済方法が選択できる
さまざまなCMSを問題なく運用
Drupalを運用することでPostgreSQLユーザーをサポート
ユーザーの規模や事情に合わせた決済方法が選択できる
キーワード | Drupalの運用/ユーザーオリエンテッドな決済方法 |
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ご利用サービス | クラウドVPS |
所在地 | 〒171-0022 東京都豊島区南池袋2-32-8 SRA OSS, Inc. 日本支社内 |
営業内容 | PostgreSQLのマニュアル翻訳、勉強会、イベント開催 ほか |
Webサイト | https://www.postgresql.jp/ |
クラウドVPS導入 による効果 |
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東京都豊島区にある、日本PostgreSQLユーザ会さま。日本におけるPostgreSQLユーザーが集まる特定非営利活動法人(NPO)として、PostgreSQLの研究開発および普及促進、情報の公開、会員相互および外部との交流といった活動を通じて、オープンソースのリレーショナルデータベースシステムを使うユーザーをサポートします。
今回は理事長の高塚 遥さま、および理事でWebコンテンツ担当の桑村 潤さまにインタビューを実施。ボランティアで運営されるユーザ会の活動の中で、VPSで運用するCMSの開発経緯、GMOクラウドのVPSサービスを採用したポイントなどについてお伺いしました。
ー 日本PostgreSQLユーザ会はいつ頃設立されたのですか?
高塚さま日本におけるPostgreSQLコミュニティの発足は1996年に遡ります。日本PostgreSQLユーザ会の初代会長を務めた石井達夫が、オープンソースのリレーショナルデータベースシステムとして米国カリフォルニア大学バークレー校で開発されたPOSTGRESのマニュアルの翻訳作業を行うためのメーリングリストをスタートさせたことがきっかけです。その後、石井達夫氏がこのメーリングリストのメンバーにユーザ会の設立を呼びかけ、1999年に20数名の発起人によって任意団体としての活動を開始しました。
さらに、2005年には組織を特定非営利活動法人(NPO)に移管することが決議され、翌年からNPOとして活動を行っています。
活動内容としては、設立前から行ってきたマニュアルの翻訳作業以外にも、PostgreSQLの普及発展を目指す活動として勉強会やイベントを行っています。また、PostgreSQLのレファレンスマニュアルも出版いたしました。
理事長の高塚 遥さま
ー 会員数は現在どのくらいですか?
高塚さま北海道から沖縄まで全国に支部がありますが、会員数のカウントは難しいですね。NPO法人になった頃から参加していますが、すでにメンバーはだいぶ変わっています。一時期はメーリングリストの会員が4000人近くにもなりました。また、正会員としてユーザ会の運営に関わっているメンバーは40人くらいですね。
基本的に、PostgreSQLはエンドユーザーが使うものではなくミドルウェアなので、参加している人のほとんどは技術者です。企業の情報システム部門や、そこにサービスを提供するシステム開発会社で働く人たちが中心です。会員は圧倒的に男性が多いのですが、女性会員が増えた時期もあります。
ー 会員はどのように集められたのですか?
高塚さま大抵の方が、雑誌で紹介されたユーザ会の記事を見てWebから登録したり、年に1回開催しているPostgreSQLのイベント会場に来て、その場で登録しています。仕事でPostgreSQLを使ったのをきっかけに勉強会に参加し、そのうち講演をする側に回った人もいます。会員を募集するために特別なことをやっているわけではないのですが、幸いなことにPostgreSQL自体が発展を続けているので、その発展にユーザ会も追随してきました。私たちはユーザーのためのコミュニティですが、かつ、開発者コミュニティでもあります。
ー ユーザ会の雰囲気はどんな感じですか?
高塚さま日本PostgreSQLユーザ会は、あくまでPostgreSQLを使っている人たちが集まって助け合う互助会です。PostgreSQL自体オープンソフトなので、さまざまな人が集まりやすいのかもしれません。また、データベース管理システム(DBMS)なので企業ユーザーが多く、それが他のコミュニティとは違うところですね。
PostgreSQLに関わる団体として他にもPostgreSQL エンタープライズ・コンソーシアムがありますが、こちらは我々と違って純粋な企業コンソーシアムです。しかし、同じPostgreSQL関係の団体ということで、イベントの協賛をしたり、宣伝したりしています。
ー ユーザ会はどのように運営されているのでしょうか?
高塚さま月に1回理事会が開かれ、そこでイベントの企画や予算の承認などが行われています。また、活動全体の大枠の予算は年1回の総会で決めます。
それ以外にも分科会や作業グループがあるのですが、それをオンラインだけで行い、年1回の顔合わせで「お疲れさま会」をやるグループもあります。
協賛会員として企業から寄付を集めていますが、その年会費は企業の財布から出す分としては大きな額ではないです。それでも、年間の活動には支障がないくらいには集まりますね。
またPostgreSQLのポータルサイトであるLet's Postgresも当会で運営しています。
ー 運営で工夫されていることはありますか?
高塚さまサーバーの管理でいうと、今は昔と比べてサーバーのトラブルが減りました。また、サーバーに個人情報が置かれることもないので、情報漏洩の懸念もありません。
以前はイベントに参加する人もサーバーを使ってWebから登録していたのですが、今はSNSからイベントに登録できる便利なツールがいろいろとあるため、連携もできるようになりました。危険な情報を抱え込むよりは、著名なソーシャルサービスを使う方が運営側の手間もかからず安全ですね。ただ、どなたもみんなで集まった時にしか運営に関われないので、作業の進捗がなかなか進まないという悩みもあります。
ー どういった方がユーザ会の運営に関わっているのですか?
高塚さまユーザ会の運営自体はボランティアベースでやっています。しかし、どうしても人手が足らず、常にボランティアを募集しています。リタイアされてからボランティアに関わっている人もいますね。
また、PostgreSQLのサービスを提供している会社に属している人の中には、ユーザ会のボランティア活動に会社の時間を使っていいと言われている人もいます。そういった人にとっては、ユーザ会での活動も仕事です。
とはいえ、専任で運営に関わっている人はいません。サーバーにルートでログインできる人も所定の数はいますが、みなさんボランティアです。ボランティアとして参加しているフリーランスの人にとっては、こういう活動への参加を自分のブランドにすることもできます。一方で、同じ目的をもった仲間と集まることが趣味のようになっていて、終わった後に飲むビールが楽しみという人もいます。
ー VPSはどのような目的で使われていますか?
桑村さまユーザ会のWebサイトは、以前は物理マシンのサーバー上で、Pythonで書かれたZopeというフレームワークで動くPloneというCMSを使っていました。当時は、ボランティアスタッフの中にPythonの開発者がいたので、Ploneを使いこなすことができたのです。ところが、そのスタッフがいなくなったため、残ったスタッフでもメンテナスができるCMSへの移行を検討し始めました。そこでさまざまなCMSを試して評価するための環境として、最終的にVPSを利用することにきまりました。
ー Ploneの代わりにどんなCMSを使っているのですか?
桑村さま今はDrupalを使っています。Ploneに代わるCMSを検討した際、メンバーにPHPを書く人が圧倒的に多かったので、PHPベースのCMSを選ぶことにしました。そして、WordPressやDrupal、JOOMLAなどのメジャーなCMSを評価した結果、最終的に一番われわれのサイトに合ったDrupalに決めました。
DrupalはアメリカのホワイトハウスやNASAのホームページでも採用されるなど、世界中の政府機関や大企業などで積極的に採用されています。また、いろいろなコミュニティによって、常に品質が向上しているのが魅力です。
理事・Webコンテンツ担当の桑村 潤さま
ー Drupalに決めた理由は機能面だけですか?
桑村さまそうですね。また、これまでのコンテンツの整理をしつつ、既存の機能を満たすことができるものにしたいという気持ちもありました。また、WordPressは頻繁に更新する必要があったりして、その手間が面倒でしたね。もう1つの理由として、DBMSにはやはりPostgreSQLを使いたいという声が多かったことです。他のCMSと比べて、Drupalがもっとも安定してPostgreSQLを使えるということも決め手になりました。
ー Drupalへの移行はスムーズにいきましたか?
桑村さまそれが、そうとも言えませんでした。
Plone上でサイトの整理をやりつつ、VPS上でさまざまなCMSを評価していたのが、Drupalへの移行を開始する1年前。御社のVPSでDrupalを動かすこと自体にはなにも問題はなかったのですが、ちょうどその頃にDrupalはバージョン8のベータ版のデリバリーが始まっていました。そのため、リリースを見越してバージョン8開発版で行った作業をバージョン7でやり直したり、また、それを新たなバージョン8のリリースに伴い移行作業をやり直すなどの試行錯誤がありました。また、PloneのコンテンツをDrupalに移植するのも大変な作業でした。
これらの作業は月1回のワーキンググループの中で行われていました。したがって、最終的には移行に3年もかかってしまいました。
ー 今後の展望はどのように考えていますか?
桑村さまサイトのアクセシビリティにまだ課題を残しています。アクセシビリティやデザインについては、外部にもお願いしていろいろと検討してみたのですが、最終的には自分たちでメンテナンスできるものにしたいということになりました。
サイト自体はほとんど手つかずのシンプルなデザインになっていますが、月1回の作業の中で、自分たちにできることから少しずつ進めていく予定です。
ー 各社のVPSと比較して、最終的に弊社のVPSに決めたのはどういった理由からですか?
桑村さま御社のVPSにした決め手は、請求書払いができるということです。これは当会のような非営利団体にとっては重要なポイントです。利益を生み出さないので、運営のための予算はあっても人を雇う余裕はありません。また、ボランティアによって運営されているためお金の管理が難しく、コーポレートカードを作るわけにもいかないのです。
したがって、VPSを採用する条件として、請求書を発行してもらって指定する口座にお金を振り込むという、請求書払いができることを第一にサービスを比較しました。もちろん、御社のVPSのコストパフォーマンスがよかったということもありますが、ユーザーの規模や事情に合わせて決済方法が選べるということは意外と大きなメリットだと思います。
ー 弊社にはコンテンツの移行をサポートするサービスもあります。是非活用してください
桑村さまDrupalについては、御社のVPS上でも問題なく動いています。また、ユーザ会の人たちはプログラミングをしたり直接サーバーを操作できる人も多いため、サポートを利用することは少ないです。ただ、コンテンツの移行については事前に相談したかったですね。移行元がPloneなので、対応が難しかったかもしれません。
ー 今後、クラウドVPSに対するご要望などありますか?
桑村さまOSのアップグレードができないことが気になっています。そこが改善されると、さらに使い勝手が向上すると思います。
ー お忙しいところ、ご協力いただきありがとうございました。
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